ほぼ1年ぶりです、お元気でしたでしょうか、ナカキタです。
 早いもので、横浜をはなれてもう2年になろうとしています。その自分がまだ、
このような浜っ子のためのメルマガに書かせていただいていいのだろうか、などと
恐縮しつつ、今も私を横浜につないでいる最大のポイント、Niki’s Kitchenについ
て、今回も書きつづりたいと思います。
 さて、毎年この時期になると、教室の先生たちは、それぞれの故郷にお里帰りを
します。そんなわけで、キッチンが最も賑やかに華やぐクリスマスシーズンを、
Niki’s Kitchenは、比較的静かにむかえることになるのです。
 今回は、そんなクリスマスシーズンに、横浜で外国の食材を揃えたい時、教室の
先生たちがどこでお買い物するのか、先生の紹介がてらお伝えします。


第二十四回 横浜インターナショナルショッピング事情  

 



▼外国人御用達の老舗スーパー、ユニオン

 まずは、元町ユニオン。ここは、場所柄、山手のインターナショナルスクールのお母さんたちなどが、よく買い物に来るお店なんだそうです。ここは先生の間でも、定番の仕入れ先といえるでしょう。
 元町通りの中ほどに、通りに面してあるこのスーパー。浜っ子なら一度は通り過ぎたことくらいあるはず。山手と中華街、どちらからもほど近いので、欧風、中華風どちらの料理の食材も充実しています。
 ドイツから来たベトラ先生も、ここのお店で食材を調達しています。特に、ここで手に入る「ハーブ・オブ・プロバンス」は、様々な用途に使えるオススメの一品だそうです。
 タイム、ローズマリー、バジル、オレガノなどの、葉っぱ系ハーブをシーズニングしたさわやかな香りが特徴。
 オリーブのペーストや、ガーリックバターなど、パンやクラッカーと合わせると抜群に相性のいいディップに、「ハーブ・オブ・プロバンス」を混ぜるだけで、すっきりさわやかな、独特の風味が増します。

 ところで、ドイツ人と言えば、その質実剛健で、合理的な暮らしぶりはヨーロッパの中でも群を抜いています。でも、そんなドイツ人が、生活に潤いがなかったり、野暮ったかったりするわけではありません。リサイクルやハンドメイドで個性を際だたせ、無駄を省いた生活の中で、生活に彩りを添えるやり方は、ぜひとも学んでいきたいもの。
 ベトラ先生も、ドイツ人らしく生活の達人です。お家にうかがうと、タペストリーやカーテン、本棚など、廃材を利用した手作り家具がいっぱい。
そのどれもが、「え、これが廃材のリサイクル?」と驚くような、素敵なものばかりなのです。
 外国人の先生のお宅でお料理を教えてもらえるNiki’s Kitchenでは、そんな先生たちの暮らしぶりから、いろんな国の文化をかいま見ることもできるのも、大きな魅力なんです。


▼アメリカンスーパーマーケット コストコが横浜にオープン

 ところで、外国人向けの大型スーパーと言えば、コストコホールセールが有名です。
 コストコは、アメリカンテイストあふれる会員制のスーパー。ガロン売りのジュースや、何百種類もの冷凍食品など、品揃えも価格帯もサイズも、すべてアメリカそのままの商品が置いてあります。
 これまでは、インターナショナルスクールのお母さん方を中心に、月に一度、バスを仕立てて千葉の幕張まで買いだしツアーが行われていたそうですが、今年10月、ようやく横浜に「コストコ金沢シーサイド」がオープンしました。
 日本に住む外国人達が求めていたマーケットが普通の街中に出現したわけです。
横浜は、どんどん変わっていく。そして、街のいたるところに、あらたな「外国」が生まれているのですね。

 コストコのオープンを歓迎しているのは、アメリカ人だけではありません。
 意外なところでは、バングラディシュから来たクク先生。私は、横浜にいた時に、クク先生のタンドリーチキンとカレーの教室に行きました。日本にはない材料を使った本場の味は、今でも忘れられません。
 そのときにも、材料の調達には苦労しているという話を聞きました。
 敬虔なイスラム教徒のクク先生は、宗教上の理由から、豚肉を食べることができません。たとえポークエキスという形でも、決して口にしてはならない禁忌の食材なのです。でも、日本のスーパーで食材を買うと、日本語でしか原材料が表記されていません。知らずに豚由来の何かを口にすることがないように、日本のスーパーで買い物する時には、ものすごく気を遣うのだそうです。
 そんな意味でも、コストコのような英語表記の日常的な食材を売っているスーパーは、安心して買い物ができる、ありがたい店なんだそうです。

 また、メキシコ人のルーシオ先生は、タコスやトルティーラなどをここで購入しています。最近では、日本のスーパーでも、基本的な中南米料理の材料くらいは売っていますが、それでもやはり、種類や量に限りがあります。
 その点、さすがお隣の国だけあって、アメリカのスーパーの品揃えは充実しているんですね。
 それ以外の先生たちにも、コストコは、特にお肉が安くて質がいいと評判のようです。
 会員制なので、年会費がかかりますが、その分、商品は安くなっています。興味のある人は、覗いてみてください。

 ・コストコホールセール
 http://www.torius.co.jp/shops/costco/costco.htm


▼インドの先生は通販派

 先生たちの中でも、インド人の2人、ラサ先生とウマ先生は、インド料理専門の通販で、ほとんどの食材を購入しています。インド料理の命、香辛料などで、香りがよりフレッシュなものが手に入るらしいです。
 彼女たち御用達の通販は、港北にあるインドジンドットコム。 ワンアイテム300〜500円と、価格帯は低いのですが、送料と代引き手数料がかかるので、単品で買うと割高になります。先生たちは、生活に必要な
ものを1ヶ月分まとめて買ってるんだそうです。 ここでのオススメは、お手軽なインスタントインド料理の素。
 たとえば、ラッサムスープ。トマトと野菜を煮込んで、ラッサムパウダーを大さじ一杯入れるだけで、本場の味が楽しめます。

 ・インドジンドットコム
 http://www.indojin.com/


▼鶴見の南米食材店

 横須賀のベースに住むリナ先生は、プエルトリコの人。ベースには彼女の作るカリブ海料理の材料は売っていません。そこで、鶴見にある南米食材店「トッカーノ」が御用達。
 冷凍キャッサバやグァバのペースト、ジャイアントコーンなど、珍しい食材がいっぱい売っています。
 ペルー料理のソフィア先生、コロンビア料理のルス先生も、こちらでお買い物されています。

 ・トッカーノ
 http://niki-kitchen.web.infoseek.co.jp/shop_t.html

 ここで紹介したお店の他にも、横浜には先生たちの御用達のお店がいくつかあります。横浜で手に入る輸入食材の店がたくさんリンクされていますので、興味のある方は、Niki’s Kitchenのサイトから、輸入食材店のリンクを
たどってみてくださいね。

 ・輸入食材ページ
 http://niki-kitchen.web.infoseek.co.jp/shop_in.html


▼ちょっとしたお知らせ

 さて、今現在、コロンビア、バングラディシュ、ペルー、インド、メキシコ、ドイツ、プエルトリコの各先生によるお料理が開かれているNiki’s Kitchenですが、2月から、新たにロシア人の先生が加わってくれることになりました。
 もともとは、お料理留学で日本にやってきて、そのまま横浜にいついたという、大の日本通。日本語も日本料理も堪能な先生なので、英語が苦手な人や、コミュニケーションに自信のない人にもオススメ。もちろん、本場のピロシキや、
ロシア風餃子を習いたい人は、要チェックです。

 それからもう一つ、ナカキタ私事のお知らせで恐縮ですが。 来年早々、1月9日から30日まで、東京国立の「じゃらんじゃらん小舎」というギャラリーで開催される絵本展に、絵本を出展します。
 イラストレーターのやまとあつしさんとのコラボレートで、「パルとガルの箱庭」という絵本を作りました。
 お近くの方で、お時間がありましたら、覗いてみてください。素晴らしいアーティストさんたちが、それぞれ持ち寄った手作り絵本が展示されます。

 ・じゃらんじゃらん小舎
 http://st9box.com/jaranjarangoya/index.html


▼第24回へ
エッセイストの紹介
ナカキタクミコ(中北久美子)

名古屋の女性向け情報雑誌月刊「KELLY」編集から編集デスクを経てフリーに。
雑誌・広告・社内報・官公庁の出版物・ゴースト・ラジオの構成など、幅広い分野での企画・執筆を手がける。
最近は、書籍のゴーストライターの仕事中心に活動。
昨年、福井に転居。これからも、大好きなNikiの教室には、できるだけ参加して、レポートしていきます。

 ★超個人的秘密(?)サイト 「Umikoさんの素敵な日々」
  http://www.geocities.co.jp/Milkyway/3627/