第三十二回 「北インド料理教室」  

             Umi



初めまして。Umiです。
本職はテレビのディレクター。政治・社会・経済・海外など幅広いニュースを映像に
まとめて放送しています。エッセイは初挑戦!なので、どうぞお手柔らかに。

さて、私が今回お邪魔したのは、北インド料理のルパさんのクラス。
気になるメニューはというと。
前菜:チキンキーマカツレツ
主菜:ダルマクハニ
ジーラライス
付け合わせ:パイナップルライタ
デザート:サンディッシュ

私の中では、インド料理=カレーという図式が。(←単純なもので・・・)
インドへ修行に行きたいほど、大のカレー好きな私としては、
「カレーじゃないの?ちょっと残念・・・」と思いつつ、ルパさんのお宅へ向かいました。

桜木町から、バスで20分。みなと赤十字病院のバス停に到着。
欠席者はあったものの、遅刻もなく、定時に全員集合。
夏の名残の強い陽射しを浴びながら5分ほど歩き、いかにも外国風の大きなお家へ。
グリーンのサリーに身を包んだルパさんは笑顔で迎えてくれました。

ウェルカムドリンクは、マンゴ・ジュース。 
一口飲むと、日本のものより、かなり濃い。ちょうど乾いていた喉を潤すのに最適。
広いリビングには、異国風の装飾品や子供達の写真が。
座り心地のよい大きなソファに落ち着き、参加者の女性たちと打ち解けたところで、エプロン装着。
キッチンには、大きな冷蔵庫。ここにもやはり、子供達の写真が貼られていました。

最初に何を作るのかと思いきや、ルパさんはニッコリ笑って一言。
「インド流、美容の秘訣を教えてあげましょう」。
全員(女性)、身を乗り出して、メモ。
牛乳(小さじ2)と塩(少々)、ライムの絞り汁(小さじ2)を混ぜます。
それを寝る前にコットンにとって顔に塗って、翌朝洗い流します。
毎日続けると、ツルツルのお肌になるというのです。

さて、いよいよお料理開始。
手を動かしながらも、ルパさんは「私が子供の頃はね・・・」と幼い頃の話や家族の話をしてくれます。
「インドではお店が早朝から開いてて、そこへ買いものに行くのよ。日本は、10時にならないと開かないけど・・・」
時折、子供達が冷蔵庫のドアを開けにきます。「氷ちょうだい」
「宿題してなさい」と追い出すルパさん。なんだか微笑ましい感じ。
インド料理は火を使います。
厳しい気候の中、料理を保つ生活の工夫なのか、加熱した料理が多いのです。
ルパさんは手際よく、料理を作っていきます。
キッチンの奥にあるドアはどこでもドアなのか、インドのいろいろな調味料を取り出してきます。
ちなみに、インドの油、ギーは最近健康志向の人が増え、あまり使わなくなってきているそうです。香りづけ以外では、ルパさんはコーンオイルを使っていました。

色鮮やかで、目で味わえるインド料理。特徴的なのが、鼻をくすぐるその風味。
チキンキーマカツレツは、ターメリックやクミン、コリアンダー、レッドチリ、ガラムマサラなどのスパイス。ジャガイモ入りで、カツレツというよりもコロッケっぽい感じ。
ダルマクハニは、炒めたタマネギ。3種類もの豆『レッドキドニービーンズ(Rajma)、ヒヨコ豆(Chana dal)、黒レンズ豆(Urad dal)』がたっぷりで、体にすんなり入る優しい味。

クミンライスは、もちろんクミン。パサパサとしたインドの長細いお米と相性バッチリ。
パイナップルライタも、クミン。ヨーグルトに炒めたクミン。白と黄土色のコントラスト。
サンデッシュは、ローズウォーターの香り。カッテージチーズのケーキ。

この日のテーブル・セッテイングは薔薇がモチーフ。ナプキンの柄も薔薇。
そこかしこに、ルパさんのセンスの良さが表れていました。

五感で料理を堪能しつつ、おしゃべりしながら、食事は終了。
デザートと美味しいインドティーもいただきました。
食後にはリビングのソファで、ルパさんと娘のデヴィカちゃんを囲んでおしゃべり。

日本ではめったに味わえない、「非日常」の世界でした。
インド料理って、素晴らしい。カレーだけじゃないんです。(←当たり前ですが)
私の中の図式は一気に消滅しました。
でも、今度はルパさんのお得意なパラク・パニールをご教授願いたいところです☆

☆ ☆ ☆ ☆ ☆本日のレシピ(3〜4人分)☆ ☆ ☆ ☆ ☆

☆チキンキーマカツレツ☆

<材料>
鶏ひき肉 600g
グリンピース 250g
タマネギ 1/2個
ニンニク・ショウガペースト 小さじ2〜3
トマト・ピューレ 小さじ1〜2
ターメリック・パウダー 小さじ1
クミン・パウダー 小さじ1
コリアンダー・パウダー 小さじ1
ガラムマサラ・パウダー 小さじ1
レッドチリ・パウダー 小さじ1
塩 少々
砂糖 小さじ1〜2
ジャガイモ(茹でたもの) 4個
卵 2個
パン粉 1カップ
油(コーン油でも可)

<作り方>
@ フライパンに油をひいて、温めます。砂糖を加え、カラメル状になったところで刻んだタマネギを加えます。少し茶色になったところで、ニンニク・ショウガペーストを入れます。よく炒めたところで、トマト・ピューレを投入します。
A ときどきかき混ぜながら炒め、ターメリック、クミン、コリアンダー、チリパウダーを入れます。
B そこに鶏ひき肉を加え、よく炒め、そこにグリーンピースに塩、砂糖、ガラムマサラを入れ、少量の水を加えます。
C 鶏肉に火が通り、よく混ざったところで、お皿に移し、冷まします。
D そこに潰したジャガイモを加え、コロッケの形にします。小麦粉をまぶし、卵につけ、パン粉をまぶします。そして、油の中に入れて、黄金色になるまで揚げます。トマトケチャップかグリーンチャツネソースで、あつあつのうちに召し上がれ。


☆ ダルマクハニ☆

<材料>
レンズ豆 1カップ
ヒヨコ豆 小さじ2
レッドキドニービーンズ 小さじ2
ギー 小さじ3
水 5カップ
塩 少々
ニンニクショウガペースト 小さじ2
タマネギ 1/2個(みじん切り)
トマト 大1個(みじん切り)
生クリーム 1/2カップ
クミン・パウダー 小さじ2
コリアンダー・パウダー 小さじ2
ガラムマサラ・パウダー 小さじ1〜2
<作り方>
@ 3種の豆を一晩中、水に漬けておきます。それに小さじ1杯のギーに、水、塩、ニンニクショウガペースト半量を入れ、潰します。柔らかくなるまで茹で、火から離して、ドロドロにします。
A フライパンにギーを入れ、温めます。タマネギを入れ、よく炒めます。ニンニクショウガペーストを入れて炒めます。トマトにクミン・パウダー、コリアンダー・パウダーを投入。油が出るまで炒めます。そこにガラムマサラ・パウダーを加えます。 
B 茹でた豆を加えます。よ〜く混ぜます。ときおり混ぜながら、弱火でコトコト8〜10分ほど煮込みます。
C 生クリームを入れます。ライスやナンと一緒に熱いうちに、お召し上がれ。


☆ ジーラ・ライス(クミン入り炒めご飯)
<材料>
バスマティ米(インドのお米) 2カップ
クミンシード 小さじ2
塩少々
油 小さじ2〜3

<作り方>
@ お米を洗い、水気を切ります。
A フライパンに油をひき、クミンシードを入れます。パチパチと音をたてはじめたところで、お米を投入。油がいきわたるまで、よく炒めます。塩を加え、炊飯器に移します。炊飯器の「2」の表示の少し下まで水を入れ、炊飯器で炊きます。

☆パイナップルライタ

<材料>
缶詰のパイナップル 1缶
ヨーグルト 2カップ
塩少々
砂糖 小さじ1〜2
クミンパウダー(炒めたもの)

<作り方>
@ パイナップルを小さくカットします。
A ヨーグルトに塩、砂糖をよく混ぜます。
B パイナップルを加え、クミンパウダーを投入。冷蔵庫に入れ、冷やすだけでできあがり。
※ストロベリーなどのベリー類でも代用できます。

☆ サンディッシュ(最も有名なベンガルのデザート)

<材料>
牛乳(4.4) 2リットル
酢 小さじ2〜3
砂糖 小さじ3〜4
ミルクパウダー(全脂粉乳) 小さじ4〜5
ローズ・ウォーター 小さじ4〜5
レーズン、もしくは薔薇の花びら(付け合わせ)

<作り方>
@ 鍋に牛乳を沸騰させ、酢を入れます。
A 牛乳が固まり、カッテージチーズになります。
B (袋などで)牛乳を濾し、チーズだけを絞るようにします。できたカッテージチーズをよくすり潰し、砂糖を加えてなめらかなペースト状にします。
C お皿に移して冷やします。
D ボール状にして、形を整えます。レーズンや薔薇の花びらで飾り付けをします。




エッセイストの紹介
Umi氏


現在、ニュース・情報系番組のTVディレクター。利き酒師。
政治・経済・宗教・歴史・心理まで幅広いジャンルを社会勉強中。
実際、一番興味あるのはお料理です。
「食べることは生きること」をモットーに、食とお酒にはこだわります。