小田急線新百合ヶ丘(川崎市)日本語と英語のミックス、ベテラン主婦のミキさんのクラスです。
タイ人らしいマイペンライ(気にしない)なおおらかさがチャーミングなミキさんが作るタイの家庭料理は、お店で食べるよりもおいしいと評判です。
今回のクラスでは、タイ料理を代表するグリーンカレーと、日本ではまだあまり知られていない南部の名品ムー・ホーンをご紹介します。 ムー・ホーンはプーケットなどタイの南部から広まった料理です。プーケットには中国系の移民が多く、この料理も中国料理の影響が色濃いチャイニーズ・タイフードのひとつです。味の決め手は八角と黒コショウ。唐辛子は使用しませんが、刺激的な味わいです。 タイ料理好きな方も、このムー・ホーンを食べたら改めてタイ料理の奥深さを感じていただけるはずです。グリーンカレーもムー・ホーンも、どちらもついついごはんをおかわりしたくなる美味しさ。夏になって暑くて食欲のないときにも、食欲を掻き立ててくれるはずです。
四角豆のサラダ
南タイの煮の角豚
チキンのグリーンカレー
ยำถั่วพู(ヤム・トゥアプー)
■ 四角豆のサラダ
プーはタイ語ではカドとか角ばったという意味です。トゥアプーは直訳すると角ばった豆で、四角豆のことを指します。英語ではウイングビーン。独特な食感が楽しめる野菜です。タイ、インドネシア、マレーシアなどアジアの熱帯地域で広く栽培されていて、日本でも沖縄や小笠原諸島などで食べられています。沖縄ではうりずん豆と呼ばれていて、夏から秋の初めにかけては都内の沖縄食材店などでも見かけます。ちなみに、このトゥアプーは、抗酸化作用の強いβカロテンやビタミンCを豊富に含んでいるので、生活習慣病の予防や免疫力の強化に役立ちます。沖縄では主に炒め物や天ぷらで食べるようですが、タイではさっと茹でて、エビや豚肉を加えてサラダにします。ココナッツミルクを使い、コクのあるマイルドな味わいに仕上げます。
※トゥアプーが手に入らない場合は、味や食感が似ているモロッコインゲンで代用します。
< 実物 >
หมูฮ้อง(ムー・ホーン)
■ 南タイの煮の角豚
豚バラ肉に下味を付け、一旦油で揚げてから、時間をかけてじっくりと煮て、肉の中心まで味を染み込ませます。箸でつつけば崩れるほどトロトロになって、ごはんとの相性は抜群です。タイの濃い口しょうゆやオイスターソース、ヤシ砂糖などで甘じょっぱく味付けをして煮込むので、一見同じく豚バラ肉を煮込んだムー・パローと同じように見えますが、風味付けに使うスパイスが異なるので、食べてみると違った味わいです。また、ムー・ホーンは黒コショウをたっぷり使うので、甘味の濃い味付けながらも、コショウの辛みがきりっと利いていて食欲が進みます。いつもの角煮とは一味違うタイのムー・ホーンをマスターして、豚肉料理のレパートリーを広げてください。
< 実物 >
■手作りグリーンカレーペースト
既成のものも販売されていますが、やはり作りたては香りのよさが違います。青唐辛子を筆頭に緑色のハーブをたくさん使うので、緑色に仕上がります。日本で材料を集めるのは大変ですし、作る手間もかかりますが、ぜひ一度自分で作ってみてください。その美味しさに驚くはずです。
แกงเขียวหวานไก่(ゲーン・キョーワン・ガイ)
■チキンのグリーンカレー
甘くて辛いタイのグリーンカレー。 私はグリーンカレーにはマイルドさにこだわりを持っています。うちで家族のために作るときには、必ずカレーペーストから自作します。そのマイルドさは、使用するココナッツミルクの量によって異なります。もちろんただマイルドなだけではダメ。辛さとのバランスが重要です。ちなみに、グリーンカレーの緑は何の色かご存知でしょうか。それは新鮮な青唐辛子の色です。タイのカレーでも、レッドカレーなどには乾燥させた唐辛子などを使いますが、グリーンカレーの場合は、唐辛子もハーブも素材の多くは生のものを使います。だから、ただ辛いだけでなく、唐辛子も爽やかな香りを楽しむことが出来ます。ガランガルやレモングラス、こぶみかんの皮、パクチーの根なども、フレッシュなものを使うので、作りたてのペーストで調理したグリーンカレーは、香りのよさは格別です。そう、辛くてマイルドで、香りがいいのが本物のグリーンカレーです。ぜひ手間をかけることで作れる美味しさを体験してください。
< 実物 >
ข้าวหอมมะลิ(カオ・ホム・マリ)
■ジャスミンライス
< 実物 > ※違うレッスンのものですが実物!
ไอศกรีมมะม่วง(アイスクリーム・マムアン)
■ マンゴー・アイスクリーム
手作りのアイスクリームの上には、おしゃれに、美味しくしてくれるマンゴーソースを作ります
< 実物 >
กาแฟ หรือ ชา(ガーフェ ルー チャー)
■コーヒーまたはお茶
※タイの食事の習慣
タイでは右手にスプーン、左手にフォークを持って食べるのが一般的です。マナーというほどではないですし、イスラム教のような宗教的な厳格なルールでもありませんが、料理はスプーンで口に運び、フォークは料理をスプーンに乗せる際のサポート役として使います。タイのレストランに行って、テーブルセッティングで、右にスプーン、左にスプーンが置かれているのを見て、「あらあら」と思う方がいらっしゃるようですが、タイ式ではこれは間違いではありません。また、右手はスプーンという決まりがあるわけではないので、パッタイなどの麺を食べるときには、フォークを右手に持つこともあります。ルールとして気を付けたいのは、汁のある麺の食べ方。ズルズルと音を立てて麺を吸い込むのはNGで、器に口をつけて汁を飲むのもNGです。汁はスプーンかレンゲで口に運びます。