小田急線新百合ヶ丘(川崎市)日本語と英語のミックス、ベテラン主婦のミキさんのクラスです。
タイ人らしいマイペンライ(気にしない)なおおらかさがチャーミングなミキさんが作るタイの家庭料理は、お店で食べるよりもおいしいと評判です。
蒸し暑い熱帯夜には誰でもぐったりしますよね。そんなときこそタイ料理を。この季節に美味しいとうもろこしを使ったソムタムなら、どんなに食欲のないときでも美味しく召し上がっていただけます。甘味と酸味と辛味がこれほどバランスよく一体になった料理はない、と言っても過言ではありません。ミー・カティーも汁なし麺なので、暑いときに食べやすい麺料理です。ココナッツミルクの甘みでマイルドではありますが、あとからじわりと効いてくる辛味が食欲をそそります。なお、ココナッツミルクはこってりしていて太りそう、と思っている方が多いようですが、じつはココナッツミルクは中鎖脂肪酸の含有量が多く、消化吸収されやすいので太りにくいと言われています。
ココナッツミルク風味のピリ辛汁なし麺
とうもろこしのソムタム
パンダンゼリー入りココナッツミルク
■Welcome drink
< 実物 >
■とうもろこしのソムタム/ส้มตำข้าวโพด(ソムタム・カオポート)
ソムタムといえば日本の方が思い浮かべるのは青い未熟なパパイヤで作るものでしょう。でも、じつはソムタムには様々なバリエーションがあります。それゆえにタイではソムタム専門店まであるほどです。今回紹介するソムタム・カオポートも、パパイヤに次いでポピュラーなソムタムです。ソムタムはサラダですが、タイ人にとってはおかずでもあります。蒸したもち米を一口大に丸めて、ソムタムの汁をつけて食べます。夏に蒸し暑くて食欲がないときに、おすすめです。今の時期ならではの甘いとうもろこしを使えば、その甘さと唐辛子の辛さが食欲をそそる逸品が出来上がります。バンコクで話題のおしゃれなイサーン料理店「ソムタム・ダー」でも人気の料理です。
< 実物 >
■ゆば巻き揚げ/หอยจ๊อ(ホイ・ジョー)
ホイ・ジョーは中国にルーツを持つ料理で、ホイは中国の広東省東部の潮州地方の言葉でカニにこと。ジョーは果実のナツメのこと。カニ肉を混ぜた具をナツメのような一口サイズにして、湯葉で巻き、油で揚げます。実際にはナツメよりもふたまわりほど大きいですが・・・。さっぱりしたソムタムとの組み合わせは絶妙です。まわりの湯葉がサクサクとして食感で、口に入れるとふわっとカニの香りが広がる品のいい美味しい料理です。ママ友の持ち寄りパーティーなどにもおすすめです。本場で食べてみたいという方は、バンコクのフアランポーン駅にほど近い「ルアンマイ」という華僑系のタイ中華料理店へ。
< 実物 >
■ココナッツミルク風味のピリ辛汁なし麺/หมี่กะทิ(ミー・カティー)
ミーは麺、カティーはココナッツミルクという意味です。この麺料理はもともとタイとラオスのごく一部の地域で食べられていたもので、タイでは今でも食べられる店は多くはありません。スープはなく、日本でポピュラーな麺料理に例えるなら、つゆだくな汁なし担々麺のような感じ(?)でしょうか。使用するのは薄い米麺。ココナッツミルクベースのソースには、豚肉やエビなどの旨味を加わえ、味わい深く仕上げます。現地ではバナナの花や様々なハーブ、新鮮な生野菜を加えて食べるので、ヘルシー料理と捉えられています。バンコクではプルーンチットのショッピングモール「セントラル・エンバシー」の地下にある高級フードコート「イータイ」で食べることができますので、タイに旅行に行かれる方はぜひここも訪れてみてください。
< 実物 >
■パンダンゼリー入りココナッツミルク/ลอดช่องสิงคโปร์(ロッチョン・シンガポール)
チェンドルとも呼ばれるデザートです。チェンドルはパンダンリーフの汁を米粉などにまぜて固めたもので、もともとはインドネシアが発祥と言われています。それがシンガポールに伝わって、氷とココナッツミルクとともに食べるというスタイルに進化したのだとか。そしてそれを東南アジアの各地に広めたのはマレーシアの華僑。ちょっと複雑ですね。タイでロッチョン・シンガポールと呼ばれているのは、タイでこのデザートが広まるきっかけとなった店が、バンコクのシンガポール系の映画館のそばにあったため。ロッチョンとはタイ語でのチェンドルのこと。初めて目にした人は「どうしてデザートに麺が入ってるの?」と思うかもしれませんが、ロッチョンはもちもちとした食感で、日本の白玉団子入りのかき氷のような感じ。くせになる美味しさです。ちなみに、このデザートの名前の由来となった店は、現在もヤワラートの中華街の近くで営業しています。「ロッチョン・シンガポール」で検索してみてください。
< 実物 >
กาแฟ ชา Kaafe, Cha ガフェー、チャー
■ コーヒー、お茶
タイではコーヒーのことはガフェー、お茶のことをチャーと呼びます。冷たいコーヒーはガフェーイェン、ホットコーヒーはガフェーローンと言います。タイではコーヒーはミルクがたっぷりで甘いのが基本です。コップにまずコンデンスミルクを注ぎ、その上に濃いめに淹れたコーヒーを注ぎ、仕上げにエバミルクを加えます。ミルクなしのあたたかいコーヒーが欲しい場合はガーフェーローン・マイアオミルクと注文します。ミルクなしでコンデンスミルクの代わりに砂糖を入れてくれる場合もあるので、ミルクなしの甘くないブラックコーヒーがご希望の場合には、ガフェーローン・マイアオミルク・マイアオシュガーと言います。マイオアは「なしで」という意味です。
タイの食事の習慣
タイでは右手にスプーン、左手にフォークを持って食べるのが一般的です。マナーというほど厳格なものではないし、イスラム教で食事に左手を使わないというような宗教的なルールでもありませんが、料理はスプーンで口に運び、フォークはスプーンで料理を切る際に、押さえるために使います。タイ料理店では、皿を挟んで右側にスプーン、左側にフォークが置かれることがありますが、タイ式ではこれは間違いではありません。なお、パッタイなどの麺料理を食べるときには、右手にフォーク持って料理を口に運びます。