今回のデザート＜トゥファヒーイェ・ベイクドアップル＞の断面です。胡桃のパテが焼きリンゴに詰まっています。
Photo Hirota

＜Welcome food:  ウェルカムスナック「スラトコ」＞

ウェルカム・フード：スラトコ

スラトコはセルビア語で「甘い」という意味です。ジャムに似ている果実で作られた砂糖煮です。伝統的に、スラトコは小さなガラス製の皿に盛り、小さなさじとコップに入れた水と一緒にお客様が家に入ったら出します。最近はスラトコを出す習慣は珍しくなりました。現在は主に村で見かけます。
自家製のスラトコをセルビアからもって来ました。

＜Begova corba・「ベゴヴァ・チョルバ」公爵のスープ＞

ボスニア・ヘルツェゴビナの代表的な濃いスープです。鶏肉、オクラなどの野菜が入っていて、最後に米を入れるバージョンもあります。「ベゴヴァ・チョルバ」はトルコ語でオスマントルコ帝国時代の指導者や王侯貴族のスープという意味です。貧しかったオスマントルコ時代に一部の王候貴族しか食べられなかったことに由来していると言われています。

＜Lepinja・レピーニャ 平たいパン＞

１４世紀トルコ占領が始まった時から愛されている白いパン類です。特にセルビアとボスニアで人気です。食べ方はグリル肉を挟んで食べます。人気のファーストフードで町中のたくさんのキオスクで買えます。トッピングはチーズスプレッド、刻んだ玉ねぎ、スパイシーチリーパウダーなど中に挟むものを選ぶのができます。薫り高く、弾力があって美味しいです。

＜Pljeskavica　プレスカビッツァ・セルビア風ハンバーグ＞

 プレスカビッツァは合いびき肉に香辛料混ぜて焼いたものでセルビアの国民食です。パンに挟んで食べるのが一般的でファストフードのハンバーガーをイメージしてしまいます。セルビアは長らくオスマン帝国の支配下にあったため、アラブやペルシャ地方の料理の影響も受けています。またセルビア南部に位置するレスコバッツ市(Leskovac)はセルビアで一番美味しいグリル肉が食べられるだと知られています。８月３１日、レスコバツで、毎年恒例の「焼き肉祭り」が催され、記録更新を目指して巨大なハンバーグが作られます。

＜トゥファヒーイェ・ベイクドアップル＞　

ボスニア・ヘルツェゴビナの伝統的なデザートですが、セルビアの南西部にもよく食べられます。私が忘れていたデザートですが、今年の８月は南西にある映画監督エミール・クストリッツァが作った「木の町Mećavnik」を訪れたとき、カフェーで２０年ぶりにトゥファヒーイェを食べて来ました。焼きリンゴにメレンゲやナッツで飾り、スイートシロップをかけ、甘いクリームをのせたデザートです。

＜Srpska kafa ili čaj・ セルビアコーヒーもしくは紅茶＞　

Rakija od voća　サプライズのラキヤ・果物の蒸留酒　（今回プラムではなく）

セルビアを含むバルカン半島諸国ではラキヤと呼ばれるお酒がよく飲まれています。バルカン地域のブランデーともいわれています。発酵させた果実から作られる蒸留酒です。通常、ラキヤのアルコール度数は40%程度であるが、自家製のものではより度数の高いものもあり、典型的には50%ないし60%程度である。　一般的のはプラムで作られるシュリヴォヴィツァです。またブドウから作られるローザなどです。それ以外では、モモやアンズ、リンゴ、ナシ、サクランボ、マルメロなどを用いたものもある。今回はプラムではなく、どんな種類のラキヤが出るか当日のお楽しみです。