1933年、ローズマリー・ヒュームはロンドンに、ル・コルドンブルー・ロンドン校を開校しました。1953年、彼女はエリザベス女王戴冠式の昼食会のための特別な料理を作るよう依頼されました。それは、式典に出席する多くの外国人ゲストのためのものでした。ル・コルドンブルー・ロンドン校のシェフと生徒たちは、350人のゲストのために食事を用意しました。その特別な料理は、フランス語で「Poulet Reine Elizabeth（プーレ・レーヌ・エリザベス）」と呼ばれ、その後、英語ではCoronation Chickenと名付けられました。今ではCoronation Chickenと呼ばれるレシピは、本やインターネットにたくさんあります。しかし、今回取り上げたこのレシピは、1953年に作られたオリジナルのものです。原材料は旧大英帝国が統治していた各国から取り寄せています。

イギリスでは、王室の特別な行事をストリートパーティーで祝うのが一般的です。通りを通行止めにし、道路の中央にテーブルとイスを並べ、伝統的なパーティー料理と飲み物が振る舞われるのです。パーティー料理の例として、今回のメニューでは、コロネーションチキンと一緒に、スコッチエッグ、コールスロー、サマートライフル、レモネードを一緒に作ります。

●コロネーション・チキン
コロネーション・チキンは、ここ最近できたレシピです。1953年にエリザベス2世が女王になった時に考案されました。
イギリス政府は、エリザベス2世の戴冠式を祝うために新しいレシピを作ることを要請しました。“大英帝国” の食材を使ったレシピ、
しかも、地元のお店で買えるような材料で。今回ご紹介するレシピは、すぐに作れるように簡略化したものです。女王の夫であるフィリップ王子がギリシャ王室の一員であったことから、ギリシャヨーグルトも入っています

●スコッチエッグ
英国人がピクニックの時にもっていく定番のお料理です。高級百貨店「フォートナム＆メイソン」が１７３８年ごろ旅人のために持ち運びしやすく、腹持ちしやすいように考案したのが始まりだとか。
現代ではひき肉を使った「トラディショナル」タイプに加え、チョリソ―入りやカレー味など本当に種類も様々。イギリスのお弁当を作ってみませんか？

●コールスロー
こちらもイギリスのクラシカルなパーティフードです。伝統的なパーティで必ず登場します。
コールスローは冷たいキャベツサラダですが、昔はホットスローという温かいキャベツサラダもあったそうです。
格調高いパーティでも登場しますが、プラウマンズランチといって農夫の人たちがガーキン（きゅうりのピクルス）を
かじりながら食べるコールドランチにもよく登場します。

●サマートライフル
遊び心をたっぷりと取り入れたトライフル。 さまざまなものをいれながら 軽さとなめらかさを追求した英国のデザート。
ポイントはブロックを組み立てるように丁寧につくること。一緒に作ってみましょう

●レモネード
英国のレモネードにまつわるお話を伺いながら爽やかな自家製レモネードを作ります。