●お茶などをいただきながら、クラスの前に韓国の食文化や食物のお話の時間があります


●韓国映画の居酒屋シーンで登場する磯の香りのスープ：ウゴジジョゲタン
(우거지조개탕)
鮮やかな青色野菜の甘みとアサリの濃厚な出汁が味わえる、 透き通ってあっさりしたスープです。 鍋料理のように作る場合も同じ名称で親しまれています。 ジョン（チヂミ）やお酒（特に焼酎）によく合うスープとして韓国では人気ですが、 元は宮廷料理として蛤（はまぐり）で作られていました。 現在では韓国の映画やドラマの中での居酒屋のシーンでは、 このジョゲタンスープがテーブルの上に置いてあるほど庶民の味として定着しています。 シンプルなスープだからこそ大切に作りたい1品でだと考えています。
※辛さ：★★★☆☆


●韮とエゴマの葉の味噌焼きトック
ブチュジャントック（부추장떡）
薬味野菜である韮とまだまだ日本ではレアもの野菜、エゴマの葉を使います。 韓国のお味噌を使った調味料を生地に混ぜ込んで、しっかりお味のついたお焼きのように仕上げます。 好みによって唐辛子などでデコレーションをした場合は辛味がプラスされます。
※辛さ：☆☆☆☆☆


●韓国の江原道（カンウォンド）地方の名物ファンテチム（황태찜）：
ファンテ（黄太：干しスケトウダラ）の蒸し煮
韓国でもこのお料理は高価であるため、一般の食堂ではまず見られず、 限られた専門店でのみ食べられるメニューです。 特筆すべきはこのファンテチムがとにかく日本では珍しいことです。甘辛い肴の身の上にお野菜もたっぷり載せていただきます。 ふわっとした干しスケトウダラの身の風味を引き出してくれるタレも是非味わってください。ご飯が進みます。


ソウルの田舎に旅をした際に、干し明太（プゴ）の中でも高級な大きなサイズのファンテ（黄太）を このクラスのために買い求めることができました。 ファンテ（黄太）はプゴ（明太）の中でも特に上質のもので、身がふわふわと柔らかくほぐれます。


卵を持ったミョンテ（明太：スケトウダラのこと）を韓国の酷寒の山岳地帯で 凍ったり溶けたりしながら身が黄色くなるまで乾燥させたものをミョンテの中でも特別にファンテ（黄太）と呼びます。 お店に並ぶまでに4ヶ月という長い工程を経てつくる伝統の干し魚です。 ミョンテ（明太：スケトウダラのこと）は裂いてスープに使いますが、 大きくて肉厚なファンテは裂いて使うのには勿体無い食材ですから、チム（蒸し煮） にするととても美味しくいただけます。
※辛さ：★☆☆☆☆


●今月のキムチ：りんごの水キムチ
サグァナバッキムチ（사과나박김치)
熟成させずに作るキムチの中でも、漬け汁と一緒に中の具材を食べる水キムチは特に女性に人気です。 りんごの甘みがすっきりとして美味しくフルーティーなキムチをサグァナバッキムチと呼びます。 すっかり暖かくなって汗ばむ陽気には、冷たい水キムチがほてりをしずめ、喉を潤してくれます。
※辛さ：★☆☆☆☆


●玄米ご飯
韓国のご飯は白米よりも玄米やその他の穀物を炊き合わせたご飯が主流。 おかずによく合い噛みごたえと味わいをたのしめます。


●今月の伝統茶：桂花茶
キンモクセイ茶
薫り高き桂花のお茶をご紹介します。アジア全体で飲まれている 独特の風格と気品のあるお茶として有名な高級茶です。 このお茶は花の部分をお茶にしているのでカフェインが一切含まれていませんから、 寝る前にもいただけますよ。甘い香りが気分をリラックスされてくれます。 緑茶や蜂蜜とブレンドしても美味しくいただけます。 中国ではお菓子やお料理にも使われているお茶です。