●イソフラボンたっぷり！大豆で作るまろやかキムチチゲ
김치콩비지치게（キムチコンビジッチゲ）
平安道地方の郷土料理です。
韓国では、暑い時期に辛いものを食べて汗をしっかりとかきます。周りから見ると本当に暑そうなのですが、これも健康維持の秘訣なのです。９月はまだ少し暑いので、まろやかな辛さの大豆で作ったチゲで疲れた身体に元気を注入しましょう。このチゲの美味しさの秘密は大豆でチゲそのものを作ること。豆乳でもない、おからでもない、大豆をミキサーにかけて全てを使い切ります。そして豚バラ肉・豚もも肉をつかってしっかりと濃厚な出汁が出るコクのあるスープに仕上がります。そこへ発酵の進んだキムチを入れてさらに深い味わいになります。もちろんキムチはヤンさんの手作りキムチ。このメニューのためだけにヤンさんが白菜のキムチを漬け始めます。
大豆にはたんぱく質、ビタミンE、食物繊維、カルシウム、ミネラルが豊富に含まれています。しっかりと食べ応えがあるのに胃もたれせず、健康的なダイエットにも効果があるでしょう。
※辛さ：★★★☆☆


●今月のキムチ：茄子のキムチ
가지김치（カジキムチ）
茄子が美味しい季節です。日本のお漬物でも茄子はとても美味しいように、キムチにしてもすっきりとした口当たりと、やはりすっきりとした辛さの食べやすいキムチに仕上がります。日本酒などの日本の飲み物にも合うお味です。
※辛さ：★★★☆☆


●鯛とごぼうのピリ辛煮
도미우엉조림（トミウオンジョリム）
鯛は高級魚ですが、近頃ではお求めやすくなってきましたね。でも、とても淡白なお味なので上手にお料理できないという人も多いのがこの鯛です。ごぼうから出るお野菜独自の出汁が鯛の身にしみこんで、コクを増したお味に仕上がります。全体には甘ピリ辛。日持ちもしますし、残ったものはほぐしてだし汁をかけた「だし茶漬け」にしても大変おいしい、夜食にも活躍しそうなおかずです
※辛さ：★★☆☆☆


●ほくほく朝鮮かぼちゃのジョン
애호박채전（エホバクチェジョン）
※辛さ：☆☆☆☆☆
日本でも見られるようになってきた「エホバク（朝鮮かぼちゃ）」の定番メニューです。あっさりしているのに特徴のあるお味でどんなお料理にも合うエホバク。冷めてもおいしくいただけます。よく見る輪切りにしたものを焼いただけのジョンではなく、少し手をかけて小さなチヂミのようにして焼きます。外側はサクサク、内側はしっとりした食感と素朴なお味がなんだか懐かしい感じのするおかずです。朝から沢山お家で焼いて、おやつのように１日中つまみ食いなんていうのもいいですよ！キムチがあればもっと最高ね。朝鮮かぼちゃが手に入らない場合はズッキーニで代用ができます。


●ご飯
チゲの最後に雑炊にしたり、スープの中にそのまま入れて食べるととっても美味しいご飯。韓国ではご飯（穀物）がとても大事にされています。「お米を美味しく食べるためにおかずの全てを工夫する」という具合に。ご飯は白米か雑穀または玄米ご飯をご用意します。当日のお楽しみです！


●伝統茶とフルーツ
今月のお茶も「ドゥングレ茶」です。朝鮮王朝時代に王族や貴族が好み、献上品などにもされていたので高級茶としてその名を馳せたドングレ茶。原料は「あまどころ（甘野老）根」を使っています。百合科の植物でかわいらしい、すずらんのような花をつけます。根は漢方の材料として滋養・強壮・疲労回復・病後の回復・シミ取り・美白効果やデトックスの効果があるといわれています。根は甘い味がします。