● Shepherds tea
ギリシャの山のお茶
母がギリシャから送ってきてくれました。ギリシャでは風邪をひいた時に熱いお茶を飲みますが、もともとお茶を飲むというカルチャーがありません。しかし、唯一の例外が山のお茶です。チャイ・トゥ・ヴヌーと呼ばれギリシャでは紀元前から飲まれています。このお茶は野生で育っているものがみつかることはありますが、ギリシャの山でだけ生産されています。また羊飼いの人達が愛飲していたことから「シェパードティー（羊飼いのお茶）」と呼ばれることも。ローズマリーに似た柔らかな香りのハーブティです。飲むとリラックスをしますよ。

●ギリシャ　伝統のオリーブパン

オリーブパンは、オリーブを練り込んだ香り豊かなパンで、ギリシャ料理に欠かせない一品です。オリーブは、独特の風味と少しの塩味をパンに加え、食欲をそそる味わいを生み出します。
ブラックオリーブが細かく刻まれ、ハーブや野菜も生地に一緒に混ぜられています。伝統的な手法で練り上げられます。
そのまま食べても美味しいですし、オリーブオイルを少し付けて食べるのもおすすめです。ギリシャ料理の前菜や、チーズと一緒に楽しむのにもぴったりなパンです。

●ギリシャ風メッゼ：ハルミチーズ（ギリシャ風焼きチーズ）
ギリシャのメッゼ（前菜）は冷製または温製の、辛味、酸味、塩味のきいた軽食を指します。
葡萄の葉で米を包んで蒸し煮したドルマや、青唐辛子の中にフェタを詰めたものもギリシャのメゼの一種です。
お酒に合うギリシャメッゼの旨いものといったこちら「ギリシャ風焼きチーズです」。
焼いても溶けず、焼き目がついて独特の食感が楽しめることが特徴のチーズですが塩漬けにされているので食べ方にも一工夫するとより美味しく食べることが出来ます。
食べ方の工夫も皆様にお教えします。

●サントリーニ島のファバ
ギリシャのサントリーニ島特有の豆を使用した伝統料理です。地元で栽培される黄色えんどう豆を主材料とし、3500年以上の歴史を持つとされています。
ピュレ状にして作ることで豆の味わいを引き立てます。サントリーニ島の特殊な土壌や気候が、豆の風味を際立たせる重要な要素となり長い間人々に愛されてきました。
一方見た目が似ているお料理で中東にフムスがあります。こちらはヒヨコ豆を使った濃厚な料理で、タヒニと呼ばれるゴマペーストを加えることが一般的です。
サントリーニ島のファバはゴマペーストを使わず豆の純粋な味わいで仕上げていきます。フムスとは異なる独自の魅力を持つお料理です。

●ラハノ・ドルマデス（キャベツと牛ひき肉のドルマデス）レモンソース　
ギリシャの伝統的な料理で、一見ロールキャベツと似ていますが、重要な違いがあります。ロールキャベツに比べ、ラハノドルマデスはハーブの使用が特徴的で、風味豊かな味わいを楽しむことができます。
たくさんのハーブ（ディルやローズマリーなど）を具材として使用します。
また、レモンの皮とジュースを加えた特製ソースをかけて提供されるのも、この料理のユニークな点です。
そのためロールキャベツにはない爽やかさが生まれます。
ギリシャ料理の中でも、このラハノドルマデスは、そのハーブの豊かな香りとレモンソースの酸味が際立つ一品と言えるでしょう

●新年のケーキ「ヴァシロピタ」
「ヴァシロピタ」と一口に言ってもかなりバリエーションが多く、実に様々な種類がありますが一つだけ特徴があります。必ず焼く前に硬貨を包んで生地に隠すことです。
この硬貨を見つけた人には、その年一年の幸運が訪れるとされています。ヴァシロピタは、新年の祝賀会や家族の集まりで楽しまれ、幸運を呼び込む縁起の良い料理としてギリシャ文化に根付いています。

今回はオレンジピールとナツメッグ。そして「マスティハ」を使ったものを作ります。

みなさんはギリシャの特産品マスティハをご存知ですか？ ギリシャの伸びるアイス「カイマキ」の原料にもなる天然のガムです。 ほのかな優しい香りが特徴でケーキの上にマスティハのクリームをかけたり、 お菓子の材料になったりします。 なるべく自然の素材を使うことがギリシャ料理の特徴で、 オーガニックもまた当然。 古代ギリシャの時代から人々の健康を支えてきたマスティック。 現地では「キリストの涙」と呼ばれる この食材は、キオス島原産の低木マスティックの樹液を原料とした天然の食用のガムです。 ヨーロッパでは、古くから金やダイヤモンドと並ぶ貴重な貿易源でした。
天然の食用のガムマスティックが収穫できるのは世界でもエーゲ海に浮かぶヒオス島に限られているのですが、 島の中でもマスティックの木が唯一樹液を吹き出す土地はさらに限られています。
その限られた土地のある村ではおばさんたちが、ナイフ一つで木から樹液を選定しています。 それをマスティックと呼ぶのです。
ギリシャ料理においては、マスティックは香り付けに使用され、特に菓子やデザート、アイスクリーム、さらには一部のパンやケーキのレシピでその独特な風味を加えるために用いられます。また、消化を助ける効能があるとも言われています。
ほんの少しですがこのケーキにマスティハが使われています。日本ではまずお目にかかることのない 「ギリシャのマスティハを使ったケーキ」 作ってみましょう。

＜写真はイメージです＞