トルコの国民の９９％はモスリムです。人々のの生活にもラマダンが深く根付いています、ラマダンの時期は太陽が昇ってから沈むまで飲み食いを行いません。
かといってこれは苦行ではなく、そのあとにいつもとは異なる「ご馳走」を食べる習慣があるため、みんなとても楽しみにしているそうです。
ラマダンの時期はお友達の家に遊びに行ってご飯をいただくのも楽しみのひとつ！この特別な時期には、家族や友人が集まり、共に食事を楽しむことで絆を深めます。そこで今回は私の家のラマダンの食事に皆さんをご招待します。

ラマダンの期間中、トルコの家庭では断食を終えた後のイフタール（断食明けの食事）。伝統的なイフタールのお料理をご用意します。ニキズキッチンで恒例のイフタールの食事会ですが朝からが断食して参加するひともいます。
胃に優しいスープに始まり、味の濃い野菜の美味しさをダイレクトに味わいながらメインにむかい、爽やかなデザートで締めくくります。

●デイツ
ラマダンの断食明けにデーツ（ナツメヤシの実）を食べる習慣は、イスラム教の伝統に深く根ざしています。この習慣は、預言者ムハンマドがデーツを食べて断食を破ったというハディース（預言者の言行録）に由来しています。
ムハンマドがイフタール（断食明けの食事）で最初にデーツと水を摂取したことから、多くのムスリム（イスラム教徒）が彼の慣習に従っています。

●エリシュテリ・ヨーグルト・チョルバス（Erişteli Yoğurt Çorbası） - スープ:
このスープは、細かく刻まれた手作りの小麦麺（エリシュテ）と、濃厚なヨーグルトベースが特徴です。少量のドライミントやパプリカオイルを加えることで、さわやかで心温まる味わいを引き出します。
断食を終えた後の最初の一口にぴったりの、栄養豊富で優しいスープです。

●コフテリ・パトリジャン・サルマ（Köfteli Patlıcan Sarma） - メインコース:
じっくりと炭火で焼かれたナスを薄くスライスし、スパイシーなラム肉や牛肉のコフテ（ミートボール）を包んで焼き上げた料理です。トマトソースとオリーブオイルをかけて提供され、ナスの甘みと肉のジューシーさが絶妙にマッチします。

●カルニバハル・サラタス（Karnıbahar Salatası） - サラダ:
ブロッコリーの近縁種であるカリフラワーを使ったサラダで、レモン汁とオリーブオイル、にんにくで味付けされています。シンプルながらも、カリフラワー特有の食感と味わいが楽しめる一品です。

●チョバン・サラタ（Çoban Salata） - サラダ:トルコの伝統的な羊飼いのサラダ
人の数より羊が多い」と言われるほど、牧畜が盛んなトルコ。羊飼いの住む山岳地帯で、普段の昼食や夕食によく作られることから「羊飼いのサラダ」と呼ばれ、 今ではトルコ全土で誰もが知るサラダを作ります。
トルコの伝統的な羊飼いのサラダです。さっぱりとした味わいで、重いメイン料理の後にぴったりの箸休めになります。

●ノフトゥル・アルパ・シェフリエ・ピラヴ（Nohutlu Arpa Şehriye Pilavı） - ピラフ:
小麦の一種であるオルゾ（パールバーレー）と、ひよこ豆を使ったピラヴです。オルゾのもちもちとした食感と、ひよこ豆のほのかな甘みが特徴で、多様なスパイスで香り高く仕上げられています。

●ポルタカルリ・クレマル・タヴク・ゴグス（Portakallı Kremalı Tavuk Göğsü） - デザート:
このデザートは、トルコの伝統的な「プディング」に、新たなひねりを加えたものです。オレンジの香りを加えてクリーミーでありながらも爽やかな味わいが、食後のデザートとしてぴったりです。

このような料理を囲んで、家族や友人たちはラマダンのイフタールを共に楽しみます。食卓は色とりどりの料理で彩られ、暖かい照明の下での会話は絆を深めます。ラマダンは単に食事を共にするだけでなく、感謝と共感を分かち合う時間でもあります

●紅茶など